■医療分野におけるAIの活用例
医療の分野でAIがどのように利用されているか、海外事例と国内事例を紹介します。
・海外事例① 幼児の自閉症を検出するAI
1~2歳の幼児の表情や眼球の動きを学習させ、自閉症であるかどうかを検出するAIの研究が進められてきました。それがさらに進み、遺伝子検査を行わなくても、胎児に対するエコー検査などで自閉症を検出できるようになっています。それによって、自閉症の早期治療が可能になりました。
・海外事例② リハビリテーションのための強化学習AI
四肢欠損の患者さんに対し、手足の残っている部位に筋肉の電位を検出するセンサーを取り付け、その電位を読み取ったロボットが義手や義足を動かします。これによって、理学療法士がいなくても、自分でリハビリテーションを行うことができます。
・海外事例③ 脳性麻痺・痛みのリハビリでAIが症状に合わせてレベルを調節するゲーム
脳性麻痺の投薬では痛みを伴うため、それを緩和ケアするためにAIを活用します。投薬中の痛みを緩和するために、AIが考えた最も痛みが緩和するゲームを行わせます。
・海外事例④ 人間の悩みや疲労による人為的ミスを減らすAI
医師の会話や、病院内のどこをどう移動したかといったデータから、その医師の疲労や悩みをAIが早期に発見します。そして、「この医師は精神的に疲れている」といったことを、病院経営者に警告し、人為的ミスやケアレスミスのリスクを軽減します。
・海外事例⑤ より細かい箇所の手術AI
人間には難しい細かい手術を、AIのサポートで可能にします。AIはスペシャリストの動きを取り込むだけでなく、さらによい手術方法も自分で考えます。現在開発中で、来年には稼働するものもありそうです。
・国内事例① 肺の類似の病気、AIで3次元検索
富士通研究所によるもので、CTで撮影した症例の画像データから、AIを使って類似の症例を効率的に検出する技術です。現在は肺のみですが、肝臓、脳、骨などにも応用可能と考えられています。AIというには少し弱いように思えます。
・国内事例② 最新AIシステムによる整体施術
来院者の「動かすと痛い」「体のゆがみや使い癖がある」という点に着目し、動きからデータを取って体のねじれを的確に分析し、ベストな体になるための施術を特定します。
・国内事例③ 訪問看護データの集積とAI分析
在宅アセスメントシステムで集められる訪問看護データとAIを活用し、訪問看護の質の向上と高齢化社会を見据えた在宅ケアの充実、医療介護費用の削減を支援します。
・国内事例④ 救急患者をAIがトリアージ、搬送先決定も支援
AIを使って救急搬送中の患者の状態を素早く的確に判断し、搬送先医療機関も選定します。搬送先でも患者情報を共有し、治療開始までの時間を短縮することで、救命率の向上や後遺症の軽減を目指します。これから開発しますという話です。
jirei
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